【用途】
コバルトは鉄族金属の一つで、安定した結晶構造を持ち、ニッケル・クロム・モリブデン・鉄・タングステンなどとの合金として産業用に用いられたり、医療用材料として用いられている。
工業用品:メッキ製品(ニッケルメッキされたものにはほぼ含まれる)、携帯電話(リチウム電池)、乾湿指示薬、ポリエステル系プラスチック、革製品、接着剤、エナメル、粘土、セメント
顔料:青色顔料(コバルトブルー[主成分:アンミン酸コバルト])、緑色顔料(コバルトグリーン[亜鉛とコバルトの複合産物など]、絵の具、クレヨン、印刷インキ、陶磁器のうわぐすり、染毛剤など)
食品:チョコレート、ココア、豆類、ナッツ類、胚芽、貝類、香辛料、ビール、キャベツ、レバー、全粉小麦粉
医薬品:ビタミンB12製剤(メチコバール)構造の中央部にコバルトが含まれる、歯科金属、骨接合金属
【感作されやすい職業】
機械工・服飾・建設業・印刷業・窯業・調理師・医療従事者
【問題点】
コバルトは使用頻度がたかいものの、これまでニッケルに比較してアレルゲンとしての注目度が低く、制限も行われずに使われてきた経緯がある。
ニッケルは含有制限がおこなわれ、陽性率が減少している傾向にある一方で、規制のすくないコバルトの陽性率が増える傾向にあると言われる。
【対策】
□ パッチテスト
原因となっているかについて検索する。
□ 除去
発症している場合には、かならずグローブをするなどをして、直接肌につくことを避ける。
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