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(JBS)エポキシ樹脂

更新日:2021年9月5日


樹脂には大きく分けてロジンや天然ゴムなどの天然樹脂と合成樹脂に分けることができる。

合成樹脂における接触皮膚炎でもっとも多い原因はエポキシ樹脂とアクリル樹脂である。


エポキシ樹脂


【感作されやすい職業】

塗料:自動車用電着塗料、船舶用重防食塗料、飲料用缶の内面塗装用塗料など

電気・電子:半導体封止財、絶縁粉体塗料、コイル含浸用等として家電製品など

土木・建築・接着剤:建築材の床材、排水・透水塗装、車両・航空機用接着剤、ゴルフクラブやテニスラケットなどのスポーツ用品用複合剤(ラケットのラバーなど)


【特徴】

エポキシ樹脂は耐熱性、接着性、絶縁性に優れるため、塗料・接着剤・土木建築材など広い分野で使用されている。


ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂、臭素型、ノボラック型などに分けられ、ビスフェノールA型がもっとも汎用されている。

2〜3回の接触で感作は成立する。


【問題点】

職業性皮膚疾患の最も頻度の高い原因物質である。

顔面・手指など、露出部に紅斑のみならず、空気内で伝搬し、重症化すると体幹などの非露出部にも広がることがある。


【診断方法】

パッチテストパネルに含まれている。


アクリル樹脂


【感作されやすい職業】

歯科医師・ネイリスト


【特徴】

メタクリル酸エステルが主であり、自動車部品の風防ガラス、義歯、人工爪、コンタクトレンズ、接着剤、感光樹脂などに使用されている


【問題点】

接着剤として使用されることが多く歯科医師などが感作されることが多かったが、ジェルネイルやアクセサリーに使われることも多くなっており、頻度が高くなってきている。

メチルメタルクリレート(MMA)、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(2-HEMA)、エチレングリコールジメタクリレートなどによる接触皮膚炎の報告があるが、パッチテストパネルには含まれておらず、検査には抗原の入手が必要となる。


【診断方法】

パッチテストパネルには含まれていないが、アレルゲンとしてHEMAが販売されている。

専門施設ではパッチテスト可能。



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